[『季刊ピープルズ・プラン』46号・研究会/プロジェクト報告]


オルタナティブ提言の会(仮称)発足のお知らせ


 今年度、ピープルズ・プラン研究所は、「オルタナティブな社会構想についての討論を組織し、なんらかの成果を発表していくこと」をその活動の柱に決めました(この後に掲載した「よびかけ」の文章にその趣旨が記載されています)。
 PP研の総会議案から、1回目の討論会の経過を中心に(その後変更した部分などを補正し)引用します。

 さまざまな社会運動を担っている仲間を誘い、その過程自体を運動にし、最終的には何らかの提言文書を作成することまでを視野に入れたこの試みが、PP研の今年の活動の柱となります。
 第1回の相談会を6月6日に開催しました。[中略]PP研の内外から、いわゆる個別イシューを抱える現場の活動家、自治体議員、NGO・NPO世話役などをふくむ20人の参加を得たこの相談会では、趣意書に準じて出席者が討論し、以下の点が主要に話題になりました。
・誰が討論の参加者になりえるのか
・誰が誰に向って提言をするのか
・それは政策提言にとどまらないとすれば何か、何に役立つのか
・個別イシューで忙しいそれぞれの分野の活動家に関心をもってもらうにはどうしたらよいだろうか
・趣意書に足りないのは何か
・どんなテーマを中心に討論するのか、提言を組み立てるのか
・どんな方法でこれを広げるのが運動としてよいか、効果的か
・考え方の違いを妥協・隠蔽しないで活かしたまま、ダイナミックな発信をしていくことはできないか
 すべて重要であり、もちろん簡単に結論が出るものではありません。しかし私たちPP研運営委員会は、このような重要な点で異論を出しあえたことを喜びます。かつ、「重篤な個別イシューを抱えている(からこそ)それに集中するだけでは出口が見いだせない」点、「普段時間がないからこそ」、あるいは「自分たちの活動や声が底辺におかれた人の生の改善に届かない焦りがあるからこそ」、他の課題を関連させて考え・声に出す場が必要だという根本的な点で、参加者が一致している実感を持ちました。

 2回目は労働をめぐる議論を行いました。次回もその続きを行い、議論の経過は近日中にウェブサイトに掲載する予定です。
 この討論の事務や会場提供はPP研で行いますが、主体は「オルタナティブ提言の会」(仮称)であり、参加者の合意で進め方を決めていくことになります。会場の都合や地理的な条件もあり、直接、会議に参加できない人の声も反映できるような仕組みも検討中です。今後もPP研のウェブサイトや季刊誌、ニュースレターで情報を提供していく予定ですので、注目し、意見を寄せてください。
(鶴田雅英)

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