2017-9-26 21:01:00

オルタキャンパス「OPEN」連続講座

〈「平成」代替りの政治を問う〉


 2016年7月13日、NHKのスクープとして〈天皇の「生前退位」の意向〉なるものが大きくマスコミに浮上。翌日からすべてのマスコミが大騒ぎに突入し、直後の宮内庁の「事実ではない」、政府の否定のコメントなど、まったく無視するような情報の大洪水は、8月6日に天皇のビデオ・メッセージが準備されている(安倍晋三首相のコメントもあり)との報道にいきついた。
 そして、8月8日に、象徴として〈公務〉を努力する天皇、それの活動を安定的に継承するための「生前退位」希望と、「国民」への同意を要求し、事実上法づくりをいそがせる「ビデオ・メッセージ」を発した。この天皇の意思が大きくつくりだした状況のパワーにのみこまれ、事実を「否定」して嘘のコメントをした事など忘れたように安倍政権も宮内庁も、基本的に「生前退位」を実現すべく動き出す。
 そして、2017年6月9日「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」は「付帯決議」つきで成立してしまう。
 憲法が禁じている「象徴としての公的御活動」と法に書き込み(条文まで敬語!)、「「国民」が天皇を「深く敬愛し」「お気持ちを理解し、これに共感している」とも書き込み、法的に天皇(の意思)への敬愛・理解・共感を強制している。トンデモない違憲立法である。
 ところが、一方で「有識者会議」をつくり、アドバイスを求め、国会では、一切の討論をシャットアウトした〈翼賛国会〉。その挙国一致体制の下、つくられたこの法づくりのプロセスおよび法案に対する安倍改憲に反対しているはずの護憲派野党・憲法学者の正面からの批判の声は、ほぼゼロ、比較的「リベラル」と思われていたインテリたちのアキヒト天皇の意思尊重こそ大切(その意思はスバラシイ!)という声が大きくマスコミに飛び交いだすしまつである。
 私たちの予想に反してスタートしたこの「平成天皇代替わりの政治」のプロセスを、まず正面から緻密に批判的検証をしなければなるまい。その作業を通して、権力によって進められるであろう「ここ3年」以内の「退位・新天皇即位」の政治イベントに有効に対決していきたい。
 以上のモチーフの下に〈「平成」代替わりの政治を問う〉連続講座を呼びかける(2ヶ月1回のペースで1年以上連続)。

                 (講座責任担当・天野恵一)

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■ 第1回:9月22日(金)19時から (開場18時30分)
■ 「ビデオ・メッセージ」と「天皇退位等に関する皇室典範特例法」を批判的に解読する
■ 問題提起: 伊藤晃(近現代史研究)、天野恵一 
■ 司会・進行・コメンテーター: 松井隆志、米沢薫
■ 会場費800円(資料代を含む)
■ 場所: ピープルズ・プラン研究所の会議室
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★2か月に1回のペースで,1年以上続けていく予定です。
★毎回、資料を準備し(チームを編成中)、講座の記録はテープ起こしをして、パンフレットとして配布します。
★集会の参加だけではなく、講座づくりのスタッフとして加わって下さる方を求めます。
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第2回 11月18日(土) 18時半〜
□ 「生前退位」報道を総括する
□ 問題提起:山口正紀(人権と報道連絡会)、天野恵一
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
★3回以降に予定しているテーマを順不同で以下に列挙します

□ 「天皇は人間それとも神?――「人間宣言」なるものを問いなおし「祈る天皇」について考える」
□ 「象徴としての公的活動」ってなんだ――「おことば」・「皇室外交」・  「国体・海づくり・植樹祭」
□ 明治150年キャンペーンと「生前退位」――近代天皇制を、どう考えるか
□ 原発を象徴天皇制――戦後の科学と文化を問いなおす
□「昭和Xデー」をふりかえる――「自粛」と「記帳」の拡大と統制されたマス メディアの天皇タブーの強化はなんだったのか
□ 天皇(制)の戦争責任・戦後責任――今こそ問うべきか!?
□ 東京オリンピックと「生前退位」――ナショナリズム・イベントの政治
□ 立憲主義・民主主義と象徴天皇制――立憲主義法学の自己崩壊状況の中で改憲と象徴天皇制について考える
□ アメリカじかけの象徴天皇制・占領と〈大衆天皇制〉――「昭和」から「平成」への連続と不連続を考える

投稿者:事務局

2017-9-25 22:11:06

次回は「原子力」のテーマに戻り、著者の加藤一夫さんにもご参加いただきます。興味ある方のご参加をお待ちしております。

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◎日時:2017年10月18日(水)

◎場所:PP研会議室

◎テーマ:「戦後思想と原子力」・その33

◎報告者:加藤和成さん

読んでくるもの:
加藤一夫『ビキニ・やいづ・フクシマ:地域社会からの反核平和運動』(社会評論社)・2017年

投稿者:事務局

2017-9-25 21:57:09

以下の論評を掲載しました。

[メモ]総選挙の争点は何か その1
――朝鮮半島危機をめぐる明確な対抗線を引くことが緊要
白川真澄
2017年9月22日

1 狙いは改憲への再起動
 安倍首相が意表を突いて10月総選挙に打って出た。8月の内閣改造で作ったはずの「仕事人内閣」が何も仕事をしないうちに政権への信を問うというのだから、詐欺師としか言いようがない。森友・加計問題の追及から逃げる、民進党の混乱に乗じる、急落した内閣支持率が回復しているといった理由が挙げられている。

続きはこちらから!↓↓
http://www.peoples-plan.org/jp/modules/article/index.php?content_id=193

投稿者:事務局

2017-8-27 12:45:37

次回戦後研のご案内です。

ふだん戦後研に参加されていない方も、最近参加していないという方も、貴重な機会だと思いますので、興味をお持ちの方はぜひご参加ください。
■次回戦後研究会
日時:2017年9月13日(水) 19時〜
場所:PP研会議室
テーマ:「運動史」をめぐって
報告者:橋本彰さん

*加藤晴康さん、北原敦さん、加藤一夫さんからのコメントを予定。

読んでくるもの:
喜安朗ほか編『歴史として、記憶として:「社会運動史」1970〜1985』お茶の水書房・2013年

投稿者:事務局

2017-8-15 7:09:20

以下の論評は、7月16日(日)に開催された「脱成長ミーティング」公開研究会で白川真澄さんが発表した報告の詳細なレジュメです。ぜひお読みください。

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井手英策さんの「救済」型の再分配から「共存」型の再分配へという主張について
白川真澄


投稿者:事務局

2017-7-8 11:51:34

次回戦後研は、リチャード・ウォーリン『1968 パリに吹いた「東風」:フランス知識人と文化大革命』を読みます。

訳者から、報告いただきます。ふだん参加されない方も、興味がありましたら是非ご参加ください。

■次回戦後研究会
日時:2017年7月12日(水) 19時〜
場所:PP研会議室
テーマ:「1968年」について
報告者:福岡愛子さん
読んでくるもの:
リチャード・ウォーリン『1968 パリに吹いた「東風」:フランス知識人と文化大革命』岩波書店・2014年

投稿者:事務局

2017-6-11 8:42:11

6月25日(日)、杉村昌昭さん(フランス現代思想)をお迎えして、ラウンド・テーブルを開催します。どうぞ奮ってご参加下さい。
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ラウンド・テーブル【RT】
「フランスはどうなっているのかー現代資本主義社会の構造的病理」
 ●問題提起:杉村昌昭さん(フランス現代思想)

日時:6月25日(日)
開場:ピープルズ・プラン研究所

詳細はこちら↓
http://www.peoples-plan.org/jp/modules/tinyd3/index.php?id=33

投稿者:事務局

2017-3-20 0:50:00

みなさま

白川真澄さんが「トランプ流のグローバル化推進で何が変わるか」というトランプの経済政策について分析したレジュメを寄せてくださいました。ぜひご一読ください。

本文については以下のURLからアクセスしてください。
http://www.peoples-plan.org/jp/modules/article/index.php?content_id=191

投稿者:事務局

2017-3-20 0:49:35

みなさま

白川真澄さんが、脱・経済成長至上主義をめぐって、朝日新聞1月4日付けの原 真人氏の論考を引き金にした興味深い論争についてエッセーを寄せてくださいました。ぜひご一読ください。

本文については以下のURLからアクセスしてください。
http://www.peoples-plan.org/jp/modules/article/index.php?content_id=190

投稿者:事務局

2017-1-12 21:10:00

政情不安定なトルコに配備された米国戦術核兵器が問いかける、核兵器の危険性、そして必要性の有無

大滝正明

(2017年1月5日)

 トルコのクーデター未遂事件(2016年7月15日)が惹起した多くの問題の一つに世界の各国に対して安全保障上の問いかけをしたものがありました。トルコの空軍基地に貯蔵された米国の水素爆弾をどのようにして保全すべきか、という問いです。

 トルコ南部のインジルリク空軍基地はNATO南東部における最も重要な基地です。この基地は第二次世界大戦が始まると米国陸軍の工兵部隊によって建設されました。トルコが1952年にNATOに加盟すると、冷戦時の重要な米軍基地になりました。空路一時間でソ連へ到達できるので、同基地には、米軍の戦闘機、爆撃機、空中給油機、U2スパイ機が配備されました。そして、多くのNATO基地と同様に、米国の核兵器も配備されていました。現在では、この空軍基地はテトリスト組織イスラム共和国と戦うための拠点ですが、いまだにNATOに配備された米国の核兵器も備蓄されています。シリア戦争の戦場から100キロメートル離れているだけです。インジルリクに配備された核兵器の数、種類、また兵器の使用のシナリオについてはNATOも米国も明らかにしていません。ベルリンの科学政治財団の核兵器専門家オリバー・マイヤー氏は次のように述べています。「専門家の研究によれば、同基地には50発のB61型核爆弾が貯蔵されていると推測することができます。これらは水爆であり、航空機から投下されるタイプで、地下の掩体壕に備蓄されています。」米国科学財団の核情報プロジェクトのディレクターであるハンス・クリステンセン氏によれば、インジクリクの地下貯蔵庫には50発のB61水素爆弾(NATOに配備されている核兵器の25%以上にあたる)が備蓄されています。B61の核出力は特定の任務に応じて変更することができます。広島を破壊した原爆はTNT火薬換算で15キロトンに等しい爆発力を有していました。それに対して、インジクリクのB61核爆弾の爆発力は0.3キロトンから170キロトンまで調整することができます。

 2016年7月15日に、トルコ国軍の一部がクーデターを画策し失敗に終わりました。死者は、民間人を含め290人に及びました。その際にトルコ政府はインジクリク空軍基地の数名の高級将校を逮捕し、ほぼ1週間近く基地への電力供給を遮断しました。7月末には、基地の外部でトルコ市民が基地閉鎖を叫ぶ抗議を行いましたが、トルコ政府当局者は、米国がインジルリク基地およびトルコ国内の他の基地にも米国はアクセスを保持できることを米国当局者に保証しました。これらの事件がきっかけとなって、核兵器の保全、またインジルリクでの核兵器の貯蔵継続についてさまざまな議論が巻き起こりました。たとえば、核脅威イニシアティブのコンサルタントを務めるスティーブ・アンドレアセン氏は、「米国の核兵器を貯蔵する地下壕を警護しているとされる米国兵士に、基地の周囲を包囲している部隊が銃を向けるように、インジクリクのトルコ人基地司令官が命令を発していた」ならどうなっていたか、と問いました。

 冷戦時には米国は欧州、日本、韓国の米軍、また世界中に展開した米国艦船に数千発の短射程核兵器を配備していました。これらの兵器は欧州およびアジアにおいて拡大抑止に貢献し、同盟国を防衛することを目的としていました。ジョージ・H・W・ブッシュ大統領の政権中の大規模な備蓄核兵器削減のおかげで、1990年代にほとんどの核兵器は撤去されましたが、米国は180発のB61核爆弾を欧州に保持しています。B61は戦場で使用される戦術核兵器です。1960年代末にいわゆるニュークリア・シェアリング(核兵器共有)の一環として欧州に配備されました。ニュークリア・シェアリングでは、NATO加盟国はNATOの核戦争計画に参与しており、自国領内に米国の核兵器を持ち込ませるだけでなく、有事には米国の核爆弾を搭載できる航空機を提供しました。ソビエトが攻撃を仕掛けてくると、米国とNATO加盟国の軍用機は核兵器を使用して、敵の後背地の重要な標的を攻撃するか、追加の大規模部隊が前線に展開するのを阻止します。当時は、戦術核兵器がワルシャワ条約機構の通常戦力に対して劣位にあったNATOの通常兵器を補完していました。この核爆弾は潜在的な攻撃者を抑止することに資していたのです。

 2010年の戦略概念や2012年の抑止防衛態勢再検討を含む最近の文書では、NATOは同機構の抑止と防衛のために「核兵器、通常兵器、ミサイル防衛能力を適切に組み合わせた戦力」を維持することを再確認しました。NATO同盟は欧州から米国の核兵器を撤去するという提案を拒む一方で、ロシアとの協力を進めることで「さらなる削減への条件」を模索することを誓約しています。2016年のワルシャワ・サミットのコミュニケには「NATOが核兵器を使用しなければならない環境はきわめて想定困難である」と記されていますが、「NATO加盟国のいずれかの国の安全保障が根本的に危機にさらされる」場合に対応する「能力と決意」を保持するとも述べられています。現在、インジルリクに加えて、NATOの核兵器はドイツ、オランダ、ベルギー、イタリアの基地に貯蔵されています。

 しかし、今日のような非対称的な対テロ戦争の時代では、インジルリクのB61核爆弾が重要性を有する軍事的なシナリオがどのようなものであるのかは不明です。この問題はますます重要になってきています。現在では核爆弾が使用される可能性が低いからです。ハンブルク平和安全保障政策研究所のウルリッヒ・キューン氏は次のように述べています。「米国自身が現在、有事にこの兵器を搭載できる戦闘機も爆撃機も同基地に配備していません。トルコも目下のところ核爆弾搭載任務を遂行できる空軍要員をインジルリクに配置していません。ということは、この兵器には実際には軍事的な意味や目的がないことになります。」

 米国議会調査局の報告書によれば、米国はいかなる場合においてもインジルリクの核兵器のために米空軍の航空機部隊を配備するための包括的な許可をトルコから得ていません。米国がインジルリク基地に戦闘用航空機を常駐させたいのであれば、トルコの同意が必要になります。このために、核兵器の軍事的価値は制限されます。有事の際に、トルコの同意を迅速にとりつけるのは容易なことではないからです。

 この核兵器は、シリア国境から100キロメートルほど離れた場所に位置します。インジルリクは安全な場所ではありません。なぜなら、クルド人がシリア戦争の余波で蜂起して、インジルリク周辺で内戦に拡大する可能性があるからです。

 最近ではクーデターの失敗以降、多くのNATO同盟国の見るところでは、トルコは不安定なNATO加盟国になりました。NATOの観測筋によれば、政変は軍部で伝統的に支配的であった大西洋主義者、いわゆるユーラシア主義者の立場を弱めたのです。その結果、トルコの外交安全保障政策は大きく変化し、ロシアとの同盟も考えられるようになりました。

 インジルリクのB61がテロリスト勢力の手に落ちるという急迫の危険性について、大半の専門家はその事態を想定しています。状況が本当に悪化すれば、米国は迅速に行動するでしょう。キール大学の安全保障研究所所長のヨアヒム・クラウゼ氏は米国が準備をしていると推測します。「現在、インジルリク空軍基地の安全は十分に保証されていますが、長期間にわたって安全が維持されるかどうかは疑問です。核爆弾の退避計画があると私は確信しています。トルコが不安定化すれば、核兵器は真っ先に撤去されるでしょう。7月の政変時には、2,500名の米兵が急遽インジルリクに配置され、空軍基地がクーデター派の手に落ちる危険に備えました。」

 インジルリクには軍事的な利点はまったくなく、危険な環境です。このような状況下で、米国はなぜ核兵器を撤去しないのでしょうか。ベルリンの核問題の専門家オリバー・マイヤー氏によれば、「配備数を削減したり他の場所へ配備を変更したりするような配備方針の変更はNATO弱体化の兆候と解釈される恐れがあります。トルコは、これを、米国の安全保障およびNATOの安全保障がもはや以前のようには強固なものではなくなったと解釈する恐れがあるのです。」今日では核爆弾は軍事的用途よりもはるかに重要な象徴的な意味を担っているのです。同氏はインジルリクからB61核爆弾を撤去することがきわめて不透明な核兵器条約(核兵器不拡散条約)を強化するための肯定的なサインを送ることになるとも考えています。この不拡散条約の核心は、核兵器国のみが核兵器を保有し、他の国々は核兵器を保持しないことにあります。核戦争の専門家であるマイヤー氏は、シリア戦争を不拡散政策推進のための好機だと捉えています。「トルコからの核兵器の撤去は、とりわけこの地域に存在する安全保障上の問題と抱き合わせで考えることで正当化されるのです。これにより、私の考えるところでは、トルコの政策が必ずしも変更されるわけではなく、核兵器撤去に合意するための都合の良い動機をトルコに与えることができるでしょう。」

 ハンブルク平和安全保障政策研究所のウルリッヒ・キューン氏は別の議論に焦点を絞ります。「私は、この兵器をトルコから即座に撤去すべきであると今ヒステリックに呼びかけることは有益ではないと思います。この兵器はまた政治的重要性を有しているからです。しかし、実際にこの兵器に関する議論を進めるための方策は講じられる必要があります。」

 ベルリン在住の安全保障問題を論ずるビヨルン・ミュラー氏は「目下のところ、この議論は専門家によって導かれています。トルコだけでなくドイツのような他のNATO諸国に配備された米国の戦術核兵器がなんの軍事的役割も担っていないことは今や明白になりました」と、隔週誌『ブラッチェン』に寄せた論考「トルコに配備された米国の核兵器は危険で軍事的に意味がないのか?」を結んでいます。米国が核爆弾を多くの予算を費やして近代化することを計画していることを鑑みると、NATO内部でこの核爆弾の実際の役割について幅広い議論をし始めるのは既に時機を逸しているのかもしれません。

投稿者:事務局

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